子ども向けのオンライン日本語レッスンってどんな感じ?

2020/05/12

新型コロナウイルスで学校が休校になり3ヶ月目となりました。

学校に週1回通う毎に受け取る子どもの宿題を、毎週一緒に見ていらっしゃる保護者の方も多いと思います。

「今学年の授業が遅れてしまう…」「受験に響くのでは?」「共働きなので宿題を家で見るのも限界がある」等、悩みは尽きないですね。

いま、日本の学校に通う外国人児童生徒と保護者も、とっても困っています!

「ひらがなを覚えたばっかりだから、漢字とカタカナまじりの宿題が難しい!」

「お母さんは日本語がしゃべれないし、学校もないから聞ける人がいない…」

「日本にお友達いないし、中国のお友達とオンラインゲームしちゃお」

「学校から配布されるプリントの意味がわからない…」

「宿題を教えてあげられない」

「私もまだ覚えたての日本語だから、できればちゃんと先生から日本語を学ばせたい」

 

学校が休校の今だからこそ、日本語力を伸ばしてほしいけれど、学校がないので…

・日本語に触れる機会がなくなってしまう

・せっかく覚えたことを忘れてしまう

⇒日本語学習のモチベーション、さらには日本の学校生活へのやる気がなくなってしまう!

 

そんな中、弊社でも5年前から開始した外国人児童生徒のためのオンライン日本語レッスン『Study-J』の申込がここ最近急激に増えています。

オンラインのレッスンってどんな感じだろう?と思ってらっしゃる方も多いと思うので、今回は、現在弊社講師のヨーコ先生(仮名)が担当している生徒の一人ノンちゃん(仮名)のある日のオンラインレッスン(50分間)をご紹介します!

 

オンライン受講生のノンちゃん

ノンちゃん

中国から来日2年目の女の子

現在小学校高学年

日本のアニメが大好き!

 

簡単な会話であれば日本語でできるため保護者の方の要望もあり、レッスンはできるだけ中国語を使わずに進めています。

 

ノンちゃんの目標は

・語彙を増やすこと

・学校の授業が分かるようになること

・正しく書けるようにすること

 

オンラインレッスンの初回時に習得度チェックを行ったところ、簡単な日常会話(小学校低学年レベル)は理解できていましたが、小学校高学年レベルの授業についていくのは難しいので、まずは長文読解に慣れるところから始め、今後はその内容のレベルを上げていきます。文字の書き起こしで拗音(小さい「ゃ、ゅ、ょ」)や促音(小さい「っ」のような跳ねる音)、長音(「―」伸びる音)がうまく書けていなかったので、覚えた語彙をうまく書き表せられるよう、毎回書き取りテストを行います。

長文読解やゲームで語彙力を高め、しっかりと文字が書けるようになることが現在のノンちゃんの目標です。

子どもの習得度に合わせて授業を考え、成長に合わせて難易度を上げていけるところがマンツーマンレッスンの魅力ですね。

 

①あいさつの後、ウォーミングアップの「しりとり」

順番に書いてお互いに見せます。私が思い浮かばないときは嬉しそうにヒントを出してくれます。ときには好きなあのアニメの人物の名前も出てきますがそれもよしとしています。

これはヨーコ先生が実際のしりとりをホワイトボードに書き起こしたもの。

ホワイトボード機能のあるテレビ会議ソフトを使っても良いですね。

手書きのホワイトボードだと速く書けますし、えんぴつ・筆の持ち方や、とめ・はね・はらい等を教える時に便利です!

 

②宿題として出したカタカナの単語の書き取りテスト

絵カードを見て書いたり、私が言う単語を聞き取って書いたり、アニメの人物の名前を書いたり。書けなかったものは私がホワイトボードに書いて見せ、その場で訂正します。ノンちゃんは鏡を使って手元を映してくれるので書いているところがよく見えます。

手元をうつす方法はさまざまですが、100均で売っているスマホスタンドでスマホを立てて、その前に鏡を置き手元を映す方法や、アマゾンで販売されているアーム付きのスマホスタンド(2000円弱)で手元を映したり、話すときは自分に向けたり等、さまざまなやり方がありますので、ご自身の予算と相談の上ご検討ください!

 

③テキストを使い、本文を読んでもらい重要なポイントを解説

聞いているだけにならないよう、色ペンを使って下線を引かせたり、何度も声に出してもらいます

そして出て来た語法を使って話す練習をします。

先日は「シャツをきる」「ズボンをはく」などの表現を学びました。そこでうちの中にあるシャツやズボンを持ってきて見せたり絵を描くのが好きなノンちゃんが描いた色んな服を着た女の子の絵の写真をその場で数枚送ってくれて、お互いそれを見ながら「ピンクのスカートをはいている」などと話す練習をしました。

自分の描いた絵について説明するのはテキストに載っているものについて話すよりも楽しそうで、どんどん言葉が出ていました。語学の勉強で一番効率がよいのは、自分の好きなものを題材にすることです。

 

④楽しいおまけ時間!ノンちゃんの大好きな人気アニメ「鬼滅の刃」タイム

毎回彼女が大好きな「鬼滅の刃」の登場人物について三つの文を使って説明する、という宿題を出しており、書くのが苦手なノンちゃんも頑張って書いています。(全集中!)

レッスン前に写真を撮って送ってもらい、それを見ながら話します。私にこのアニメの魅力を伝えようと必死に日本語を使って話してくれます。

好きなもののことになると前のめりで語ってくれるノンちゃん。その様子を聞いていたお母さまが、「彼女がこれほど日本語を話せるとは知らなかった」と驚いておられました。好きなものについて話すことは語学学習においてとても大切なことです。

レッスンで出て来た新しい単語は最後に文字で送り、次回の授業までにノートに書いてもらいます。

授業内でわからないことがあればインターネットで画像を調べて送り、イメージを膨らませたりと、メディアやデータをすぐに送ることができるのも、オンラインレッスンの魅力ですね。

 

工夫次第で一人一人に合った楽しいレッスンを

このように一回のレッスンの中でさまざまなことができ、あっというまにレッスン時間の50分が過ぎます。

子どもの語学学習は五感を通して行うことがよいのは言うまでもありませんが、このような状況が続くなかオンライン授業という新たな選択肢がより一般的になり、その効率のよさを改めて認識しています。

工夫次第でリアルでのレッスンの何倍にも可能性が広がるオンラインレッスンについてご紹介しました。

オンラインレッスンをご検討中の方々、また尽力されている先生方のご参考になれば幸いです!

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