《保護者のファッション》明日何着ていこう?
保護者が学校へ行く機会はいろいろあると思います。
入学式、保護者会、PTAの委員会やお手伝い、面談、学芸会、運動会、卒業式…。
日本で生まれ育った方なら、ご自分の学校へ親御さんがいらした時にこういう服装だったなぁとか、記憶や写真に残っていてイメージがわきやすいことでしょう。
でももし、それが違う国、違う文化の学校だとしたら。
どんな服装がふさわしいのか、ふと悩んでしまうこと、ありませんか?
外国人の保護者も、日本の学校にお子さんが通うことになった場合、何を着るべきなのかわからないこともあるでしょう。
そもそも、日本の学校ではどんな服装が一般的なのか?
ちょっと考えてみようと思います。
【入学式・卒業式】
入学式については、日本のようにフォーマルな式典として行われる国は実は多くないようです。
日本では、子どもの成長の節目の行事でもあり、ピカピカの新1年生を中心に、小学校では新品のランドセルを背負った姿、中学校では大きめサイズの制服を着て「入学式」の看板の前で、家族のスナップ写真を撮るのも恒例ですね。
学校側としても、校長先生や多くの来賓の祝福の挨拶にはじまり、きちんとした式次第で迎え入れてくれます。
また小学校の入学式では、式の終了後に保護者も一緒にクラスの記念写真を撮影することも多いです。
その点から考えても、保護者もスーツやワンピースなどフォーマル感を出した服装で出席するのがふさわしい場といえるでしょう。
もちろん、強制されるものではありません。でも、他の皆さんがおめかししている中、ひとりだけ普段着の記念写真になってしまったら、やはりちょっと寂しい気持ちになるかも…しれませんね。
卒業式については、海外でもアメリカのように家族も出席するお祝いの式典を開催する国がありますが、ない国も珍しくないようです。
卒業式・入学式のない国から来た外国人の保護者の方は、事前情報がないと行ってびっくり、なんてことになりかねないですね。
なお、日本の学校の場合、色合いについてはそれぞれのお好みではありますが、おかあさんは入学式には明るめ(ベージュなど)、卒業式はキリッと濃い目(ブラックやグレーなど)の装いを選ぶ方が多いようです。
だんだん減ってはいますが、学年に数人は和装の方が花を添えてくださることも。
日本ならではの文化風習ですし、なくならないでほしいものですね。
【保護者会、面談、授業参観】
保護者会は学年全体やクラス単位のもの、面談は担任の先生と保護者の1対1、中学生になると生徒も同席する3者面談がありますが、いずれも学校の先生とお会いし、お話しをする場です。
平日の授業後に行われることが多いため、出席する保護者は大半がおかあさんです。
授業参観はもちろん授業時間内に行われますが、土曜日や土曜日を含む1週間程を「学校公開週間」とする学校もあり、おとうさんも学校での子どもたちの姿を見る機会になります。
基本的には先生に失礼のない服装を意識すれば十分でしょう。公立の小中学校は自宅からもごく近い距離にあるため、デニムなど比較的カジュアルな服装の方も少なくありません。
学校や地域によって少しずつカラーが違うこともあり、特に保護者会では、ほかの保護者の方も多く集まるので、気になる方はそれとなくリサーチされておくと安心かもしれません。
【PTA委員会やお手伝い】
PTA活動では、保護者会同様、先生も同席する委員会などの会議に出席する場合は、失礼のない範囲の服装にすれば間違いはないでしょう。
一方で、実際の委員のお仕事やお手伝いとなると、その内容によって何を着るべきかが変わってきます。
行事の準備や片づけなどは当然、動きやすく汚れてもかまわない服装で参加した方がよいですよね。運動会で未就学児のお世話をする係なのに、タイトスカートにパンプスをはいていては、十分なお手伝いはできないかもしれません。
その一方で、行事の来賓受付などの係ならば、それなりにきちんとした服装で対応するのが望ましいと思います。
【学芸会、運動会】
学芸会や運動会、作品展のように、単に子どもたちの学校活動の成果を見に行く行事であれば、保護者の服装は自由といえるでしょう。
とはいっても、運動会では父母が参加する競技もあります!お子さんにおとうさん・おかあさんが頑張る姿を見せるなら、ぜひ動きやすい服にスニーカーで。父母の競技で多いものは玉入れや綱引きだと思いますが、なめてかかってはいけません…おとうさん、おかあさん、ついつい本気になって無理をしがちですので、せめて怪我などなるべく避けるためにも、身軽な服装で参加してくださいね。
以上、いろいろ述べましたが、あくまでも学校では子どもが主役。
保護者は何をしに学校へ行くのかを念頭に、TPOをわきまえた服装選びをするだけのことですね。